プライベート・スカイ
彼女への態度を決めかねていたオレ。

少し考えよう。この子を好きってワケじゃないし、今すぐ付き合わなきゃならないってもんでもないし…

メールくらいなら別にいいかな。

「すぐ返事出来ないかもしれないけどね」

「いいんです、別に返事なんて。迷惑じゃないなら嬉しいし…」

「そう…じゃあね」

オレは彼女に挨拶して、自分のアパートに戻った。

実家の部屋はそのままで、服も向こうにあるし特に支度は必要ない。

朝が早いから、と
シャワーを浴びると速攻で眠ったが

母親が心配なわけではないのに、眠りは浅く数時間で目が覚めてしまった。

…仕方ない、もう出るか。

朝イチの便で東京に戻る。
羽田に着く頃、ようやくオレは気づいた。



…緊張してやんの、オレ。
簡単にレイナに会える距離に居る事。もしかしたら偶然会っちゃうかもしれない。

偶然会った時に、もしレイナの隣に男が居たらどうする?

あんな風に怒ってしまったけど、案外図星だったとしたら…

正直イヤだ。ムカつくし。

でも、あれから一度も連絡よこさないって事はさ…やっぱりオレとは遊びだったのかな…

レイナが何を考えて、何を隠してんのか
全然わかんねーよ…
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