プライベート・スカイ
成田美夜が死ぬ前に接触した人物を捜査してるはずよ。

私…あの時、彼女の病室に入る時に看護師に会ってしまった。しかもお互い顔を知ってる人。

あの看護師は証言してるに違いないわ。

あのまま自宅にいれば、任意で取り調べされに来るのは時間の問題。

もしかしたら成田美夜の部屋にsweetPainが残ってるかもしれない。

どうしよう…




私が一人で想像を巡らせパニクってる間に、雨峰ちゃんは雑炊を作ってきてくれた。

「まずは食べなきゃね。少しでもいいから食べられる?」

一人分の小さな土鍋 に熱々の雑炊が目の前に出された。

食欲はない…

でも、せっかく作ってくれたものだから、少しだけでもって食べようとレンゲを手に取った。

「熱いからぁ~フーフーして食べてね」

うなずきながら、私は注意して一口食べた。

「美味しい…」

「だしょ~?料理は案外誉められるんだぁ」

久しぶりに誰かと食べる食事。無機質な栄養だけの病院食や、空腹を満たす為だけの食事と違って

あったかいの。

「本当に美味しいね…」

私は食べながら泣いた。

「泣かないで食べなよ~鼻水入るよ~」

「なんで…何にも聞かないの…?」
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