プライベート・スカイ
「ドラッグ…あの、Sweetなんとかってヤツ…か?」

「そうよ」

「佳依も仲間だったなんて──…」

オレは言葉を失った。

まさか、ドラッグの売人だったとは想像もしていなかった。

佳依の部屋に隠してあった一億もの預金通帳を思い出す。

アレか…
ドラッグで稼いだ金だったんだな。

親父があれほど嫌っていたドラッグに手を出すなんて。しかも売人なんて…

「売人だなんて透依には知られたくなかった。辞めたかったけど…やめられなかった」

「そんなのどうとでもなるんじゃないのか?本当に辞めたかったのか?上辺だけ思ってたんじゃね?
本気で辞めたいと思ったら、オレに言えば良かったんだよ!」

「言えるわけないじゃない!慰謝料は一千万だって言われて、お金を作るにはSweetPainを売るしかなかったのに!」

「だから!なんで正直に言わない?オレの事全然信じてないみたいじゃないか!
お前は自分一人で自己完結し過ぎるんだよ」

レイナが売人だと聞いて
オレが離れると思われてた事の方がショックだ。
オレの愛情って、そんなに薄っぺらく見える?

「透依にはわかんないのよ!私…佳依にレイプされて無理矢理仲間にされたのに…」
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