プライベート・スカイ
───パシッ!
レイナがオレの左頬を叩いた。
「ヒドイよ!どうして信じてくれないの!?」
たいして痛くもない頬。だけどオレはずいぶん前から怒っていた。
「信じられると思うか?お前だったら、信じられるのか?」
「今まで嘘をついていたわけじゃないわ!」
「もちろん分かってる。嘘はついてないんだろう。でも黙ってた。それがオレには裏切られたとしか思えないんだよ!」
「だって…」
「'言えなかった'んだろ?それは理由にならないよ!
オレをバカにしてたとしか思えない!黙ってれば平気な事か?
後で…こんな風に事実を知って、オレが傷つかないとでも思ったのかよ?!」
「それは…結果的にそうなってしまっただけで…透依を傷つけたかったワケじゃないもの…」
──レイナは言う。
『誰も私のことを分かってくれない』って。
じゃオレに対して、お前はどうだった?
誠意ある態度だったか?秘密ばかりで、今は犯罪者扱いだ。
「本気でオレを愛してるなら…全部打ち明けてもらいたかった…
オレはできるだけレイナには正直でいようと思ってたし、守りたかったのに
美夜まで死なせるような事態になるなんて…」