プライベート・スカイ
「お前はオレのことを考えてるって言いながら…全然考えてなかったんだよ」

「透依…私…」

プライベートの全ての秘密をオレにバラすことはない。

でも愛し合って、一緒に過ごすうえで必要な事ってある。

それを全て隠されていたら、オレはレイナの何を信じていけただろう?

バカにされたとしか思えない。

オレに価値がなかったと思われてたんだ。

オレという存在は
レイナにとって意味があったのか疑いたくなる。

結局、オレが美夜を巻き込み、死なせてしまったんだ。

方程式の始まりの数字はオレ。

少しずつ見えてきた答えのピース。

オレは誰も幸せにできないダメ人間なんだ。誰から見ても価値のない人間なんだ。

死にたいのはオレの方だよ…!


怒りの後から、途方もない悲しみがやってきて

余計オレを傷つけていた。

「…美夜はドラッグで死んだのか?」

「多分…。一気に飲めば致死量だと思う…」

「殺す気で渡したのか?」

「違う…と思う。でも、どうなってもいいと…思ってた部分もある」

「美夜を憎んでたから?」

「それも何処かにあったけど…私、辛かったの。透依が心変わりしたんだと思って荒れてた」

「オレが?」
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