プライベート・スカイ
レイナは目を見開いて『信じられない』って顔でオレを見た。

「じ…自首…そんな…」

「オレが一緒に逃げるとでも思った?そんな事しないよ」

「だってそれじゃ…透依と離ればなれになっちゃう」

「それでもオレは構わない。
美夜にはドラッグを渡しただけで、直接殺したわけじゃないと言うなら、きっと数年で出られる」

美夜がドラッグと知ってたなら、そしてそれを自分から飲んだと言うなら

オレにも責任はあるんだろう。

「私は嫌!透依とならドコにでも逃げられるって思ってた!だから仲間と逃げずに透依を待ってたの!

なのに、自首しろ?
今、透依と離れたら、きっと透依は私を捨てるに決まってるわ!」

「決めつけんなよ。先の事なんか分かんねーじゃん」

「離れてたら気持ちも離れてく!どんなに信じていたって、私より好きなコが出来たら

透依は迷わず私を捨てるわ!そんなの嫌!離れたくないの!」

「なんで分かってくんないの?
捕まって、ちゃんと罪を償えば人生リセットできるだろ?」

「ただの前科持ちよ!懲役なんて勲章にもならないわ!そんな汚点だらけの女、透依の彼女にふさわしくないわ!」

「オレって何なの?」
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