プライベート・スカイ
喋っていい…?!

佳依の言ってる事は、全てをバラせって意味?

まるで冗談でも言ってるかのように楽しそうな佳依の横顔に
私は言葉が出てこなかった。

そう、やけにご機嫌なのよ。
こんな事態だと言うのに楽しそう…

と言うか、この状況を楽しんでるようにも見える。

何なの…?

「俺の言ってる意味わかった?」

「…わかんない。全部喋ったら佳依だってマズイんじゃないの?」

「そーだねー、いや、マジにヤバい感じが楽しそうだね♪」

「何なの、それ。佳依だって捕まるのよ!?刑務所行きよ?お家が大変なことになるんじゃないの?!」

「大変なことになるよ~俺はどんな感じで警察に捕まるんかな?

やっぱサスペンスみたいに刑事に囲まれて、逮捕状とか見せられたりするのかな!?想像しただけでドキドキすんな!」

「マジメに答えて!捕まってもいいの?!佳依はどうしたいのよ!?」

私が怒鳴っても、佳依は変わらず余裕のある笑顔で答えた。

「だから、俺捕まる気なんだって。さっきから言ってんじゃん。でも自首とかはつまんないから

レイナが全部喋って、俺は指名手配とかされたいなって思ってたんだぁ」

「それ冗談でしょ?」
< 320 / 379 >

この作品をシェア

pagetop