プライベート・スカイ
自分の中から出てくるのは不満や愚痴ばかりだ。

余裕もない。

アマゾンにも会うのが面倒になり、メールや電話で八つ当たりする事が増えた。

気持ちの行き場がなくて、オレは酒でまぎらわす事を覚えた。

前は全然思わなかったけど…

あの『SweetPain』が手に入らない状態で良かったと思う。
今、手の届く所にあったら

──きっとオレ、使ってた。

…佳依やレイナを責められないよな…



「ピンポーン、ピンポーン」

玄関の呼鈴が鳴ってたけど、酔っていて足がおぼつかない状態だった。

しばらく放っておくと、ドスドスと勢いよく足音が聞こえてきた。

リビングのドアを開けて、アマゾンがオレを見て騒ぐ。

「ちょっとー!!青山さんっ!なに昼間っから酒なんか飲んでんの!?」

「お前、勝手に入ってくんなよー…」

「ずっとメールの返事もよこさないし、電話にも出ないから心配したんだよっ!」

「別に…心配してくれなんて頼んでないもん」

「子供じゃないんだからーバカな事言わないでよ」

「どーせオレはバカな子供だよ」

自分でも子供っぽいなと思いながら、アマゾンに反論した。

「じゃあ、もういいよ!」
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