プライベート・スカイ
もうこんなに穏やかな気持ちになる事はないんだと思っていた。
心を不安と繋いでいた枷みたいなものが外れた気がして、フッと軽くなる。
この空気を創り出しているのはアマゾンだろう。
オレ独りでは絶望から抜けられなかった。
───歩き出せるかな
今より、もう少しだけ先に。
また誰かを信じて生きていけるだろうか。
裏切られるのは怖いけど、アマゾンと一緒に居れば平気な気がしてる。
「青山さん、レイナちゃんが好きだったものを教えてあげる」
そう言ってアマゾンはポケットから携帯を取り出した。
そして手早く携帯を操作している。
「もしかして聞いてたりするかな?あたしも好きだったからさー」
「いや、多分知らないけど?」
「そう?このブログなんだけど」
アマゾンがオレに携帯の画面を見せた。
「レイナちゃん、これが好きって言って仕事ん時とかよく見てたの。きっと気持ちが落ち着いたんじゃないかな
って?!ちょっと、どうしたの?青山さん」
オレは涙をボロボロ流していた。
我慢なんかできずに涙は溢れてくる…
アマゾンが見せてくれたブログは
『プライベート・スカイ』
オレのブログだ…