プライベート・スカイ
目に映る美しい空の色を、何かに残しておきたい。
この空の一カットだけはオレのもの。
その写真に思った事を文字列に換えて綴り、載せた。
自分の中の何かを表現したかったわけではないし、オレ自身をアピールしたかったわけでもない。
共感なんか得られなくてもよかったし
誰も見てくれなくてもよかった。
どちらかと言えば独占欲の塊のようなブログ。
誰のものでもない、誰の手にも入らないものを小さく切り取って、オレのものだと言いたかったのかもしれない。
この手に入らないものはたくさんあった。
どんなに願っても
どれほど欲しても
叶わないことがたくさんある。
────どうして
レイナの欲しがってるものが、オレと同じものだと気づかなかったんだろう…
「あ、青山さん…?」
「これ…オレのブログなんだ」
「嘘っ!?そうなん?レイナちゃん知ってたの?」
「いや、そんな話した事なかったし…多分知らなかったと思う」
「それにしてもスゴい偶然!」
「…なぁ、オレってレイナの支えになれてたのかな…」
レイナが好きだと言って見てくれてた。
オレの気づかない所でレイナを救えていたなら…