プライベート・スカイ
中川さんが先輩だという事もあり…

『つまんないから帰ります』
とは言えなくて、仕方なく適当な言い訳をしていた。

「なんだよ?!マジでかー!!そんなに具合悪かったのか?」

「…まぁ…ちょっと」

「一人で帰れるか?俺送っていこうか?」

「あー…大丈夫ですよ。中川さんは飲んでてください」

思ったよりも中川さんに心配されて、さすがにちょっと悪いなと思った。

…が、治ったとも言えず。

ひたすら『大丈夫』だと言い続けていると、中川さんの隣にいたレイナが口を開いた。

「『つまんないから帰ります』って正直に言えばいいのに。下手な嘘なんかついて」

…はぁぁ────!?

なんだお前!!!!

「ちょ…レイナ、何言って…」

「…青山、そうなのか?」

「違いますよ!!ホントに具合悪いんです!」

「さっきから何杯もお酒飲んでる人が?中川さん、私は嘘だと思いますよー」

コイツ何!?
ビックリし過ぎて一気に酔いが醒めたぞ!!

もうアッタマきた!!

「なんで人が気をつかって言ってんのに、そんな事言うんだよ!?」

「ホラ、やっぱり嘘じゃないの!青山くんの方がよっぽど失礼なんじゃないの?」
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