Cross
学校をでると
まだ10月だというのに冷たい風が頬にふきつける
風の冷たさが冬の訪れがもう間もないことを感じさせる


もう冬がくるのかな
季節は目まぐるしい早さで過ぎていく


「寒いねーもう冬って感じ」
唯は言った


「ぅん…」


―またあの季節がくるのね
私は冬が嫌いだ


冬…それは私の心までもをいつも以上に冷たくするようで

孤独さがいつも以上に浮き彫りに感じる


私が罪を犯した日もまた冬だった


忘れたくても忘れられない

あの季節がまたくるんだね


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