Cross
「大袈裟だな〜俺の体はそんなにやわじゃない。」


彼女は俺が寝ているベッドのはしっこにちょこんと腰をかけた


「あのね先生」


「ん?」


「先生に初めてあった日に先生が言ったこと」


「初めてあった日に俺が言ったこと?」


「残された人間がどんなに悲しむかわかるかって…私少しわかったよ」


「…」


「なんでかわからないけどすごい心配だったよ…」


俺は何も言わずうなずいた

「でも先生生きてて良かった」

そう言った彼女はいつもとは違う笑顔を見せた
いつもの違和感を感じる笑顔ではなかった



今すぐにでも抱きしめたい衝動にかられる




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