僕は…あたし!



「どうした〜?」



最初に声を出したのは、悠哉さんだった。


会長・集さん・康・修・仁は、何かを察していたのか黙って頷いていた。


『あの…

実は、僕…

いえ、あたしは…


…女なんです…。

ずっと、離ればなれだった兄に…どうしても会いたくて…会いたくて…

男と偽ってこの学校に来ました…。

今まで、皆さんに嘘をついていて…

本当に本当にごめんなさい…。』


あたしは、皆に深く頭を下げた。


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