僕は…あたし!


「よ!

悪いな、こんな寒いのに。」


康は、申し訳なさそうに言った。


いつもと違って眼鏡を外している康。


見慣れなかったりする(笑)

変な感じ…。


『散歩してたから平気だよ!

康、どうしたの?』


「あぁ、昼間にプレゼント貰ったからお返し。

…はい!」


康は、そう言うと可愛らしくラッピングされた箱をあたしに渡した。


『わぁ!
ありがと〜!

中、見てもいい?』


「どーぞ。」


あたしは、ゆっくりと包み紙を開いていく…


そこには、ハート型のネックレスがちょこんと箱に入っていた。


『かわい〜!

康、ありがとう!
大切にするね!』


あたしは、満面の笑みでお礼を言った。


「どう致しまして。


…後、結に聞いてもらいたい事があるんだ。」


康は、急に真剣な目をしてあたしを見た。


『うん…

文化祭の時に言ってた事だよね?』


あたしも康の目を真っ直ぐに見た。


「あぁ。」


康は、そうぽつりと呟くと立ち上がりあたしの目の前にしゃがみ、あたしと目線を合わせた。



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