私の名前





「英樹も恵ちゃんと帰るんだろ?」




「いや、なんか今日は一人で帰るみたいだから。」





うわっ、こっちみてニヤッて笑いやがった英樹の野郎。





「ちびっこ、じゃーな」





うわー、駄目!!





「帰る!一緒に帰らしてー!」





英樹の鞄を掴み、動けないようにした。





「帰らして下さいだろ、ちびっこ」





もー、最低最悪!悪魔の手先!





私が暗い帰り道、一人で帰れないの知ってるくせに馬鹿!





夏は大丈夫だよ、まだこの時間明るいから





だけど今は冬、この時間に学校出たら帰り道は暗くなる。





私、暗い所が駄目な暗所恐怖症。




だから、冬は絶対一人で帰らない。ってか帰れないんだ。





知ってるくせに、英樹の馬鹿。




サド!アホ!オタンコナス!





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