空。君がスキ。
あたしは大翔の隣で空を見上げてた。


このときはまだ


知らなかったんだ。


『なぁ…お前さっ…。』



『うん?』


『亮史の元カノってマヂ?』



『昔ね。』


『あいつ、女と遊びすぎ。』


『そぉなんだっ…。』


『あぁ。』


『今はゆなの彼氏でしょ?』



『あー聞いた。』

なぜか涙が出てきた。


『泣いてる?』


『あっゴメンね!』


『いいじゃん。泣きたいときに泣けば?』


あなたに言われたこの言葉。

今でも忘れない。

あたしの心を軽くしてくれた―――。
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