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地区大会決勝戦
ここで対戦相手の情報を少し…。

相手のチームの戦術は3.5.2という俺達と同じ布陣である。違うところがあるとしたら、ディフェンスラインの3枚が横一列に並ばないところだろう。

言葉で言えば、ディフェンス3人にボランチが2人、左右のサイドに1人ずつ居て、トップ下に1人に、トップが2人居る事になる。

特徴的なのが、二人のボランチのうち、一人は低めにポジショニングしているところだ。言ってしまえば、ディフェンス的ボランチと言っても良い位置である。

そしてその位置に居る男が、このチームのキャプテンである長澤なのだ。

対して俺達のチームは、同じ3.5.2でも相手のチームとは布陣が少し違う。3人のディフェンスは、横一列に並ぶポジショニングをしている布陣。フラットスリーと呼ばれる布陣を取っている。

それにボランチを二人置いては居るが、この二人は中盤でボールを支配させない様に、二人とも低めに位置している。とは言ってもこの二人は、俺のチーム内でも1、2位を争うぐらいの鉄の肺を持つ二人だ。

状況に応じて攻めと守りを一手にこなすこの二人は、内のチームの核と言える二人だろう。そしてサイドに一枚づつ置き、センターハーフを一枚置く。そしてトップの二人だが、俺達の布陣は、左右にポジションを置く布陣ではない。

1・5列目と呼ばれる位置に一人。もう一人はその前にポジションを構えるのだ。

そして俺の仕事は、一番前の位置にポジションを置く点取り屋である。1.5列目に一人置く理由はミドルレンジでのシュートを、狙いやすくする為に置いているのだ。

俺の仕事は点を取るのも仕事だが、ポストプレーをするのも仕事だ。なので、少し低い位置に一人居てもらえると、アシストしやすいというメリットがあるのだ。
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