Leave a prove
「あの野郎やりやがったぜっ。よくもまぁあそこまで飛び出せたもんだぜ」
正直直輝の行動力には頭が下がる。あの場面の相手のフォワードの判断は間違っていない。
トラップしてドリブルするだけのキーパーとの間がしっかりとあったからだ。多分相手のフォワードは長澤からのパスが通る前に直輝の位置を確認していた。
それを考えての目測で、良い体制でシュートを打つための準備の時間ぐらいはあると考えたのだ。
でも直輝は長澤のパスと同時に動き出していた。その直輝の動き出しがあまりにも早すぎたのだ。
あの時のあいつの頭の中には、ループを打たれるといった考えはなかったはずだ。その前にボールをカット出来る自信があったに違いない。
「直輝っ!きゃーっ!」
さっきまで隣で俺に対して怒っていた友里は、直輝のプレーを見てもうこんな感じだ。体全体を使って喜びまくっている。
最後の砦である直輝が自分の仕事をこなしたのだ。失敗は許されない厳しいポジションにいながら、ここまでアグレッシブに仕事をする直輝。
やはりアイツは頼りになる。そして…。
「直輝も結果を残したな…」
今回の試合、俺は何もできなかった。しかも途中交代…。
周りは直輝のプレーでテンションが上がっているが、俺は不思議と気落ちしていた。
観客が居る中で、もっと自分の姿をみんなに見せたかった。キャプテンとして、エースとして。
気落ちしている俺をよそに、俺たちのカウンターが始まっていた。俺が抜けたことで、トップを横一列に並べていた二人は、スピードを落とすことなく攻めに転じていた。
トップ下の位置にボールが落ち、それを拾った富田(トップ下)が、前線に大きくパスを出す。それに反応した二人は、一人だけで形成されているディフェンスラインを計算に入れながら膨らむように動き出す。
一人でラインを見ながらディフェンスをしている相手は、極端にディフェンスラインを下げて、時間をかけて味方が戻る時間を作ろうとした。
それを見た富田はその動きを察知して、自らが切り込むようにドリブルで攻め込んでいく。後ろからは敵が来ているのを意識しながら中央からまっすぐ攻めていき、そして左に膨らんでいた味方にパスを出す。
それを見たディフェンスは、一気に勝負に出るようにプレスをかける。
正直直輝の行動力には頭が下がる。あの場面の相手のフォワードの判断は間違っていない。
トラップしてドリブルするだけのキーパーとの間がしっかりとあったからだ。多分相手のフォワードは長澤からのパスが通る前に直輝の位置を確認していた。
それを考えての目測で、良い体制でシュートを打つための準備の時間ぐらいはあると考えたのだ。
でも直輝は長澤のパスと同時に動き出していた。その直輝の動き出しがあまりにも早すぎたのだ。
あの時のあいつの頭の中には、ループを打たれるといった考えはなかったはずだ。その前にボールをカット出来る自信があったに違いない。
「直輝っ!きゃーっ!」
さっきまで隣で俺に対して怒っていた友里は、直輝のプレーを見てもうこんな感じだ。体全体を使って喜びまくっている。
最後の砦である直輝が自分の仕事をこなしたのだ。失敗は許されない厳しいポジションにいながら、ここまでアグレッシブに仕事をする直輝。
やはりアイツは頼りになる。そして…。
「直輝も結果を残したな…」
今回の試合、俺は何もできなかった。しかも途中交代…。
周りは直輝のプレーでテンションが上がっているが、俺は不思議と気落ちしていた。
観客が居る中で、もっと自分の姿をみんなに見せたかった。キャプテンとして、エースとして。
気落ちしている俺をよそに、俺たちのカウンターが始まっていた。俺が抜けたことで、トップを横一列に並べていた二人は、スピードを落とすことなく攻めに転じていた。
トップ下の位置にボールが落ち、それを拾った富田(トップ下)が、前線に大きくパスを出す。それに反応した二人は、一人だけで形成されているディフェンスラインを計算に入れながら膨らむように動き出す。
一人でラインを見ながらディフェンスをしている相手は、極端にディフェンスラインを下げて、時間をかけて味方が戻る時間を作ろうとした。
それを見た富田はその動きを察知して、自らが切り込むようにドリブルで攻め込んでいく。後ろからは敵が来ているのを意識しながら中央からまっすぐ攻めていき、そして左に膨らんでいた味方にパスを出す。
それを見たディフェンスは、一気に勝負に出るようにプレスをかける。