Leave a prove
結婚した2年目に俺を授かり冬の12月24日、奇しくもクリスマス・イブに俺は生まれた。
冬生まれの俺がなぜ「春貴」なのかとちょっと疑問に思ったが、多分母親の千春の春から取ったのだろう。

俺が自分の足で歩けるようになった頃にはよく父さんと母さんと一緒に近くの公園で手を繋いで散歩するのが俺は大好きだった。

父さんの手は仕事で車を整備しているためか少し手が荒れていてゴツゴツしていたが、俺の小さい手をいつも優しく包み込んでくれた。

少しやんちゃだった俺は公園で走り回っては転び、そのたんびに泣いていた。

そんな俺を母さんはいつも泣きやむまで優しく抱き締めてくれた。
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