Leave a prove
教室に向かう途中も数多くの冷やかしのお言葉を頂いた俺達だったが、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。

真紀も何だか嬉しそうだし。

直輝と拳はというと俺が他の奴と話してるうちにさっさと教室に帰ってしまった。

俺と真紀の二人の時間を邪魔したくなかったから何だと思う、ああ見えて結構気がきく二人組だからな。

普段はウザイけどな。

俺があれこれ考えていたら、真紀がこっちを見ていることに気付いた。

「どうした真紀??」

「何か…春貴くんが私の彼氏って夢みたいで」

真紀がホントに嬉しそうな顔で俺に問い掛けてきた。

「大袈裟だなぁ!俺は真紀のこと好きだから!!夢何かじゃないよ」
「だって…昨日まで話もしたことなかったんだよ!?…いつも遠くから見ていることしか出来なくて…昨日の放課後になってやっと友達になれて……そして今日は彼氏になって…明日になったら夢でしたって考えたら怖くて」
真紀は俺の制服の袖を掴みながら切ない声音で俺に話した。
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