男装ホスト*蘭*
母、桜子(サクラコ)は
ホストクラブのオーナーだ。
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若いときはスナックで働いていた桜子。
まだ17だったが、親に見放され帰る場所がない桜子にとっては水商売をして高校も行かず1人で生活出来るよう稼いでいた。
17歳ながらも大人っぽい顔立ちの桜子は化粧をすれば20歳以上には見えた。
もちろん、いけないことなのはわかっていたが周りの同じ水商売の姉さん達は同情してくれて17の桜子でも普通に扱ってくれた。
そんな中、そのスナックのママは桜子をとても気に入っていた。
そんなある日ママがホストクラブを開業させると言い、有言実行のママは当然のように立派なホストクラブを立ち上げた。
その名も
「La Vie En Rose」
(ラ ビエン ローズ)
薔薇色の人生と言う意味。
ママの人生の集大成と言うことでつけたそうだ。
「ラビエ」と慕われたそのクラブはみるみるうちに大きくなり、
ホスト界では有名なクラブの仲間入りを果たした。
ラビエが始まってから3年後、
桜子は20になっていた。
ママはある日、
桜子をクラブに呼び出した。
――大事な話がある。
と。