Sugar×Beast
「おい・・・」
「流莉ちゃんが心配だったんじゃないの?
女の子を心配したのなんて初めてでしょ?」
違うし。
「ここに来たのは
流莉を巻き込みたくねぇから」
・・・ただそれだけ。
他に理由なんてない。
「悠季って頭いいのに物分かり悪いよね。
だからさぁ・・・」
ガツンッ
たまった苛々を思いっ切り壁にぶつけた。
「悠季・・・」
「本気になる?
バカじゃねぇの?
俺はそんなことしねぇよ」
本気になるとかマジで有り得ないっつの。
敵わないヒト。
巻き込むわけにはいかない。
「決意は固いって?」
「当たり前」
簡単に壊れてなくなるモノじゃない。
「じゃ、今度こそ帰るから。
もう2度とこんなことするな」
「ハイハイ」
本気にはならない。