Sugar×Beast



「だから泣くな

バカ」




降ってくる言葉は

いつもならムカついて聞こえるはずなのに


今日は優しく聞こえた。




そのまま私が落ち着くまでずっと神代は待っていてくれた。




「大丈夫か?」



「うん・・・」




やっと気持ちが落ち着いた。




すると


神代がそっと口を開いた。



「・・・じゃ礼と何があったか教えてくれる?」




・・・気になるのも無理はないと思う。


神代が来るまでに何があったのか。



いきなり呼び出された訳だし、

私は泣いてたし。




「何があったって訳じゃないけど・・・ただ・・・」



「何?」




「聞いたの・・・

プレイボーイ歴」



「ふーん・・・」



神代は低い声で呟いた。




「最低・・・だよ?」



やっぱりいけないことだと思う・・・



「わかってる」



「なら・・・なんでっ」




神代は性格にいろいろ問題有りだけど


・・・悪い奴じゃないと思う。




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