Kiss Kiss Kiss
そう言ったものの、なかなか自分の席につこうとしない亜未。
本当に大丈夫だからって言ってなんとか説得できて、その場はおさまった。
──放課後──
「ねぇ、やっぱり陽翔に送ってくよう頼んでみようか?
その足で1人で帰るのは大変だよ…」
私が帰る準備をしていると部活に行く前の亜未が近寄って来た。
陽翔っていうのは竹山陽翔くんって言って、亜未の幼なじみで彼氏なの。
ちなみに竹山くんはサッカー部でモテるのに亜未一筋。
告白したのも竹山くんなんだとか…
「へーきっ!竹山くんにも悪いし。それじゃ、明日ね!」
私は納得のいっていない亜未を残して、学校を後にした。
湿布を貼っている足は少しだけだけど、痛みがひけた気がして、何だか嬉しかった。