Kiss Kiss Kiss



ざわざわと教室内が騒がしくなると共に、私の心もざわめく。




顔を少しあげると、既に生徒と溶け込んで、楽しそうに笑って話している先生の姿が目に映る。




「………はぁ…」




無意識のため息は更に私のテンションを落とし、そのため息に気づいたのか、いきなり先生がこっちに顔を向けた。




「…………っ…………」




バッチリ目が合ってしまい、すぐにそらした。




「それじゃあ、今日のホームルームは終わりだ。今日も1日頑張れよー」




そう言うと、先生は教室から出て行った。




一時限目は英語。
一番嫌いな科目の授業を今までの戸惑いをかき消すかのように黙々と英文を書いた。




『2-C秋山…至急会議室まで』




休み時間にスピーカーから聞こえる榊原先生の声。




なんか…なんか
嫌な気がする…気のせいだといいけど…




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