Kiss Kiss Kiss
スーパーモデル
次の日、私は久しぶりのモデルのお仕事で、スタジオに来ていた。
着々と撮影は進んでいき、いつものように帰る準備をしていたときだった──
「希美!!」
その声でスタジオは一気にざわめきだした。
何だろう…?
振り向くとそこには…
「綾乃さん!?」
そこには、今はもうすっかり有名人になったトップモデルの富永 綾乃さんがいた。
実は綾乃さんは、学生時代からのママの大親友。
私が産まれたときから、私のことを可愛がってくれて、仕事の合間にたまに遊びに来てくれる。
「希美!!久しぶり!家に行ったら、希美いないから、スタジオに来ちゃったのよ?」
「綾乃さん、目立ちすぎですよ!みんな見てるじゃないですか!」
「そんなこといいのよ!!
もう撮影終わりでしょ?帰りましょ」
「はい…」
綾乃さんはいつも通りのハイテンションで、私の手を引っ張りスタジオの出口に向かう。
好奇の視線を痛いほど浴びせられながら、スタジオの外に出た。