イジワルな恋人
嫌がる亮を関先輩が無理矢理ゲーセンのプリクラコーナーに連れて行った。
笑いながら見ていたあたし達も後に続く。
『3……2……1……カシャ』
落書きコーナーの中で楽しそうに落書きしている梓と関先輩を横目に、あたしは亮の顔色をうかがっていた。
「……怒ってるの?」
「……別に」
覗きこむと、亮は顔を背けながら答える。
「でも……あたしはちょっと嬉しいかも。亮の写真とか持ってないし」
少し照れながら笑うと、亮があたしに視線を落とす。