イジワルな恋人


翌朝6時に鳴った目覚まし時計を、目をこすりながら止めた。

……お弁当作らなくちゃ。


そう思って、ゆっくりと身体を起こそうとして……自分の身体の異変に気付く。


……あれ? なんか……痛い。

お腹の辺りに残る鈍い痛みに一瞬首を傾げて……。


「……っ」


その理由を思い出して、一人で顔を赤くした。


……昨日のあたしは、なんかちょっとおかしかった……かもしれない。


あんな事言っちゃうなんて……。

思い出しただけで顔が熱くなるのがわかる。


誰も見てないのに両手で顔を覆ってベッドにうずくまる。


……でも後悔はしてない。


後悔なんかできないくらい……嬉しくて幸せな時間だったから。

亮の気持ちが、溢れるほど伝わってきたから……。




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