イジワルな恋人



「……何回かすれば痛いだけじゃなくなるから」

「……っ!!」


わざと言った意地悪な言葉に……、

真っ赤になりながら困った表情を浮かべる事しかできなかった。


「そんなことよりっ!」

真っ赤な顔で勢いよく言ったあたしを、亮が余裕の表情で見つめる。


「……亮、これ以上授業サボるとやばいみたいだよ? 

留年とかになっちゃうかもしれないし……」


変わった話題に、亮がため息をついて顔を背ける。


「……知ってるよ」

「じゃあ、ちゃんと授業に出なくちゃダメだよ」


心配しながら言うと、亮が少し微笑みながら言う。


「……ちゃんと考えてるから心配すんな」


頭に置かれた亮の手が、心なしかいつもより弱く感じた。


亮が何か抱えているように感じて……

頭に不安がよぎる。




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