◆~恋色模様~◆
.★*゚ひだまり模様゚*★.
「あ、愛ちゃんからだ」
「愛ちゃん?」
「うん、さっきアドレス交換したんだ」
そう言うとまた小さな子供のように私を見る。
可愛いんだけど、私何か変なこと言ったのかな?
「阿部くん?」
「その阿部って言うの止めない?
ひまわりの前では日向くんなのにさー
なんでオレの前だと阿部くんなわけ?」
「だ、だって許可もらって無いのに日向くんなんて失礼だと思って……」
「沙菜ちゃんはオレの彼女だろー?
日向って呼んで」
「うっ うんっ」
「よしっ じゃぁ帰ろー」
そう言って私の右手を引いて前を歩く。
右っ 右手っ
教室で愛ちゃんに引かれた手とは違う男のコの手。
「ひっ 日向くんっ」
離して、って言いたかったんだけど
「ん?」
って私の好きな笑顔でこっちを向くから、
「なんにも無い……」
って言うしか無かったんだ。
日向くんの笑顔はひまわりみたいで。
太陽みたいで。
日向くんの仕草の中で、その笑顔が1番好きです。