労働の価値 その3
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さて、
「おかねという」おかねと、
「富という」おかねを、
区別したい。

このふたつの違いは、
いちばんかんたんに言うならば、
流すときの姿の違い、
と言うことができる。


商品を流すときの、
ふつうの姿は、
「商品→おかね→商品」だった。

つまり、
まず、
商品がおかねに、
変わる。

それからもういちど、
おかねが商品に、
戻る。

おかねを作って、
それを使う。

または、
さきに商品を売って、
あとで商品を買う、
「買うために売る」、
と言ってもよい。

しかし、
このほかに、
もうひとつ、
べつの、
そして「珍しい」姿がある。

それが、
「おかね→商品→おかね」である。

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