労働の価値 その3

第2節 「富」のスタイルは逆らう

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第2節 「富」のスタイルは逆らう

おかねが、
「富」という姿の、
「さなぎ」になる。

いつか使われ飛び立つまで、
閉じこめられた、
さなぎになる。

このときの「富としての」おかねの流れは、
これまで話してきたことに、
逆(さか)らっている。

これまで、
商品、
価値、
おかね、
そして商品の流れについて話してきたが、
それと違うのが、
「富」である。

この姿が、
かんたんな商品の流れとは違うところ、
それは、
順番が逆転しているところである。

どちらの流れにも、
売りと買いがあるのだけれど、
「富」の流れでは、
逆なのだ。


それだけの、
形だけの違いから、
どうしてこんなに、
道すじのありさま、
役割が、
変わってきてしまうのだろう。

そしてこの逆転は、
取り引きの舞台に登場する3人のうち、
ひとり、
に、
だけ、
あてはまる。

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