遺書~私、消えないように~


「死ねよお前、」
おきてたのかこん畜生。私は聖也に鉄拳を下した。

「いでー!!あ゛ー寝ちまったよ。オイ、」


聖也に抱きかかえられた猫は聖也がいきなり立ったから落ちた。
が、やっぱり猫。見事床に着地。

「ね、この猫何?彼女ほしさについに子猫にまで手ぇだしたの?ん?」

「うん、そーよ。とても楽しい夜だったわ。もう、・・・・ってんなわけあっか」

聖也に殴られた。ちょっと地味に痛いよ。


「はぁ・・・どうせ、飲んだ帰りに拾ったんでしょ?」

「ん~、ちょっと惜しいネ。飲みに行く前に拾った。」

「・・・・・・は?それじゃずっと抱えて飲んでたわけ!?」

「うん。偉いよね僕。キャーってね~」


うわぁ。あきれた。


聖也を置いてスタスタとリビングの方へ行く。
リビングに入って気づいたけどいつもより部屋が綺麗。

滅多に片付いたトコ見たことないのに・・・・。


「ね、どう?キレーデショ?頑張っちゃった」

「・・・一人でやったの?これ」

「伯父さん、最近仕事行ってないないみたいだったしさ。
それに、

やこ、キレるころかなぁーって思って」


「・・・一人で片付けれんじゃん。」

「いつでもお嫁に行けるわよ。ってな、・・・いたぁ!!」

殴っといた。

それでも無邪気に笑う聖也。


「・・・あ。黒猫」
いつの間にか黒猫が私の足元に来てた。

「あはは。この猫ちゃん『初代シロ』っていうんだ。」

「はぁ?黒なのに?何で白なの、しかも初代って・・・・」

「白く無いカラ」

「わけわかんない」

ホント、聖也ってわけわかんない。



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