サプライズで彼女の家に行ったら知らない男とキスしてた
「………」
「ばらされたくなけりゃ、教えてよ」
そして、俺は、いつだって崎山より格下に位置しているような気がする。
崎山は俺の幼馴染でもあり、俺の彼女の親友でもある。
この微妙な位置づけが、困る。とても困る。
「……明日、付き合って1年記念日なんだよ。だから、」
「あかねを驚かそうと思って、わざと行けないつって残念がらせといてサプライズであかねのお宅訪問?」
俺は、このときの崎山の冷めた眼差しを一生忘れない。
「あはははははは!!ゲロ甘っ!甘いよ!甘すぎてすでに苦いね」
だからこいつ嫌いなんだよ。
「ちょっ……まじでやんの?頼むからやめなよ。寒いよ」
頼むから死んでくれよ。