現代アリス∞
来月にも取り壊される予定だそうだ
校舎に入るなり私は階段を駆け上がった
急いでいるときはこの3階まで続く階段がやたらと長く感じる。
階段を登り終え息をきらしながら教室へと入る
いつもなら誰かが『おはよう』と一声かけてくるのに今日は誰の声も聞こえない。
それどころかみんな此方に見向きもしないで一番窓際の最前列にある席に集まっている。
たしかあそこはチナツの席・・・
「え、どうしたの?みんな」
思わず声をかける
よく見るとチナツの机の上には白い百合の花が一輪
私がチナツの席に近づくと突然一人の女子が泣き崩れた。
「アリス・・・チナが・・・チナツが・・・っ!」
その瞬間私は悟った
チナツが
死んでしまったっということを
ポクポクポクポク・・・・・・
木魚を叩く音が部屋の中を響き渡った
家の事情もありチナツの葬儀に参加できたのは特に仲の良かった5人。
その中には私も含まれている。
みんな突然のチナツの死を悲しみ涙を流していた。
でも、私の目からは涙が出ない。
とっても悲しいのに・・・友人の死に涙を流してやる事すら出来ない自分が悔しくて憎かった。
かみ締めた唇からは血が流れ出す
まるで涙の代わりに死を報いるように・・・
この日私は親族の人がチナツは自殺したのだと話しているのを聴いた。
旧校舎でクビを吊って
一瞬耳を疑った
別に変わった様子もなければ相談された事も無い。
一体どうして?
悲しみに包まれたまま葬儀は進行されていく
明日の朝
チナツの体は灰になる
人生80年
「まだ63年も早いよ・・・」
真っ白いチナツを見つめて呟いた
チナツは灰になって家族の元に再び帰って行った
「そんな事があったのか・・・辛かったな」
私の話を聴いてヒカルはそう言ってくれた。
辛かった
本当に。
チナツが死んでもう一週間たつ
この一週間、私はバイトを休ませて貰っていた。
チナツに紹介して貰ったこのバイト
ここに来るのがどれだけ辛かったか
バスケ部ももう辞めた。
こんな事になって、どうもやる気も気力も無くしてしまった。
実は今日
このバイトもやめるつもりでヒカルに話をしにきた。
校舎に入るなり私は階段を駆け上がった
急いでいるときはこの3階まで続く階段がやたらと長く感じる。
階段を登り終え息をきらしながら教室へと入る
いつもなら誰かが『おはよう』と一声かけてくるのに今日は誰の声も聞こえない。
それどころかみんな此方に見向きもしないで一番窓際の最前列にある席に集まっている。
たしかあそこはチナツの席・・・
「え、どうしたの?みんな」
思わず声をかける
よく見るとチナツの机の上には白い百合の花が一輪
私がチナツの席に近づくと突然一人の女子が泣き崩れた。
「アリス・・・チナが・・・チナツが・・・っ!」
その瞬間私は悟った
チナツが
死んでしまったっということを
ポクポクポクポク・・・・・・
木魚を叩く音が部屋の中を響き渡った
家の事情もありチナツの葬儀に参加できたのは特に仲の良かった5人。
その中には私も含まれている。
みんな突然のチナツの死を悲しみ涙を流していた。
でも、私の目からは涙が出ない。
とっても悲しいのに・・・友人の死に涙を流してやる事すら出来ない自分が悔しくて憎かった。
かみ締めた唇からは血が流れ出す
まるで涙の代わりに死を報いるように・・・
この日私は親族の人がチナツは自殺したのだと話しているのを聴いた。
旧校舎でクビを吊って
一瞬耳を疑った
別に変わった様子もなければ相談された事も無い。
一体どうして?
悲しみに包まれたまま葬儀は進行されていく
明日の朝
チナツの体は灰になる
人生80年
「まだ63年も早いよ・・・」
真っ白いチナツを見つめて呟いた
チナツは灰になって家族の元に再び帰って行った
「そんな事があったのか・・・辛かったな」
私の話を聴いてヒカルはそう言ってくれた。
辛かった
本当に。
チナツが死んでもう一週間たつ
この一週間、私はバイトを休ませて貰っていた。
チナツに紹介して貰ったこのバイト
ここに来るのがどれだけ辛かったか
バスケ部ももう辞めた。
こんな事になって、どうもやる気も気力も無くしてしまった。
実は今日
このバイトもやめるつもりでヒカルに話をしにきた。