さみしいよダーリン★
「せっかく夕食を用意してくれてるから我慢したいけど、無理だよ。歌乃。」


「澄人・・・・・・・・」



悩ましげに、眉をひそめながら呟く澄人。



普段は楽天家な澄人だけど、こういうシビアというか、セクシーな表情をすると一変。



カッコいい男性の顔になる。



「ズルい・・・かっこ良すぎる。」



あたしが口を尖らせると、チュッとリップ音を鳴らせてキスをした。



「歌乃はもっとズルい。衣裳だけで、俺をこんなに誘惑しちゃうんだから。」




衣裳。


それはこのサンタ衣裳のこと。


サンタのワンピースと帽子を被っているあたし。



「別に誘惑なんか・・・」


「ほら、その表情は充分誘惑してる。」



ニヤリと笑う澄人。



だが、次の瞬間にはあたしはお姫さま抱っこをされていた。




「キャッ!!ちょっと澄人!!」


「サンタさんならプレゼントくれるよね?」


「え?あ・・・用意して・・・」


「歌乃自身でいいよ。いや、歌乃がいい。」



言い掛けた言葉を遮られ、耳元で甘く囁く。



そんなことされたら、もう逆らえないよ。




「仕方ないから、あたしをあげる。」


「ありがとう。最高のプレゼントだよ。」






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