さみしいよダーリン★

澄人SIDE〜君だけ

目にたくさんの涙をためて俺に無言で何かを訴えてくる歌乃。



「と、とりあえず・・・どんな人だった?」


「えっと・・・あの美人さんよりも、歳上だと思う。あと、黒い髪を後ろで一つにしばっていて、顔も綺麗な人だった。」



黒い髪を後ろで縛って、美人で年上・・・・・?



「知らない?」


「うーん・・会社にも黒い髪を縛ってる人は沢山いるしなぁ・・・。あ、名前は言ってなかったの?」


「あ!言ってた。」



"う〜ん"とうなって考える歌乃。


よっぽど動揺してたんだな。



「あ、確かね・・・辰美 玲さん!・・・知ってる?」



名前を言われて思い出した。あの人だ!



「あぁ、思い出した!会社の人だ。」



そう言うと、歌乃はこっちを向いて



「何も関係ないよね?」



また目に涙を溜めて眉毛をハの字にして、ジッとこっちを見上げてくる。



あの〜・・・歌乃ちゃん。そういうことされると俺の中の狼が目覚めてしまうんですけど。



目覚めようとする欲望を押さえようとすると、歌乃は膨れっ面で呟いた。



「まぁ可愛いわね。って言われた。」



「・・・そ、そりゃぁ歌乃は可愛いさ。俺だっていつも思ってるよ。」



外見だけじゃなく性格だっていつも可愛いって思ってるよ。



「でも"そんなんじゃ、きっと、満足させられないわよ。"とも言われた。」



えっ?




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