さみしいよダーリン★
「私、澄人との結婚を考えていないわけではないんです。ただ、澄人が社長だっていうことを最近知って・・・」


「それで、社長夫人になるのが不安って感じ?」


「はい。」


「そっかぁ。この会社も、一流企業と肩を並べる程にまでなったものねぇ。」



あたし何かで妻が勤まるのかな?



澄人のことは愛してる。



だけど・・・・・・。




「そんなに考えなくても大丈夫よ。」


「え?」


「そこまで深く考えなくても。最初から、完璧な妻にならなくてもいいのよ。少しずつ慣れていけばいいの。社長は、妻と結婚したいわけじゃないわ。あなたと結婚したいのよ。」



知里さん・・・・・・・・・



あたしの中で、何かがフッと溶けた気がした。



そっか、そうだよね。



そして、あたしは鍵を受け取り、軽い足取りでホテルへ向かった。




──────────・・・・・・



そんなことがあり、あたしがホテルに着いて、30分程すると、社長が息を切らして入ってきた。



どうやら全て知里さんから聞いているみたい。





「歌乃・・・・・・」


「あ、澄人!」


「いいのか、まだ1週間経ってないけど。」



傍へ行くとちょっと不安げな顔で聞いて来た。




今日だけはあたしが折れてあげよう。



「あたしが待てなくなっちゃったから・・・ン」



そう言うと、澄人がキスをした。



「じゃぁ、今日は朝まで俺の愛を受けとめて。歌乃と一つになりたくて仕方なかったよ・・・」



澄人はため息一つ。



大げさだなって思ったけど今日は澄人の要望に答えてあげよう。



「朝まであたしを愛して。」


「仰せのままに・・・」



二人で笑ってから、澄人からキスの雨が降りだした。





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