さみしいよダーリン★
ずっと、小さな頃から夢見てきた。



「いつか、あたしのことを心から愛してくれる人と教会で結婚式をあげるの」



友達とそう話していた。



「そんなの理想よ。」

「歌乃は純真ね。」



──理想



そうかもしれない。



でも、あたしは現実のものにしたよ。



あたしも、澄人もお互いを心から愛し合い、今永遠を誓う。




純白のウェディングドレス

左手の薬指には、お揃いの結婚指輪


そして



「誓いのキスを」



神父さまの声に、あたしは澄人と向かい合った。



ベール返しやすいように頭を下げる。




再び見つめ合えば、お互い恥ずかしくて笑った。






「もう離さないよ。寂しい思いはもうさせない。」



二人で初めて眠ったあの晩から、今日で何日目なんだろう?



だけど、一つだけ確かなことは、あれからあたしは寂しがり屋を克服できたこと。



なぜって?



澄人を心から信じられたから。


あたしを愛していると、信じられるから、離れていても平気になった。



だけど、克服できたことは秘密♪




だってその方が、澄人とたくさん一緒にいられるから。




「あたしは寂しがり屋なウサギ。抱き締めていないとどこかへ飛んでいっちゃうからね。」




プッと笑った澄人。



そして、右手をあたしの背に、左手をあたしの顎にそえると、甘いマスクが近づいてきた。




愛してる・・・


愛してる・・・



永遠にあたしと一緒にいてね。




マイ ダーリン







fin



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