天使の梯子~キミとボクの未来~
2人の手を握りしめながら

2人の家

そして、オレ達の帰る場所『ひまわり』に着いた頃には


真子ちゃんの姿は、もう、どこにもいなくて


代わりに

テーブルの上には


画用紙いっぱいに書いた

ひまわりの絵と、ぎこちない字で書いた
「ありがとう」という文字が涙で滲んで、霞んで見えた…


「ずっと、練習してたんだよ」



気づいたら、朝美がオレの隣りで、真子ちゃんの絵を涙目で見つめていた…



「そっかぁ…」



「おにいちゃん…」

足元には、寂しそうな顔でオレを見つめる

唯ちゃんと、咲ちゃん。




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