天使の梯子~キミとボクの未来~
「朝美!待て!」
すぐに後を追い
朝美の腕を掴んだ。
「離して!」
「嫌だ!」
「離してよ!」
「離さない!」
「じゃあ、抱いてよ…」
「えっ……」
「やっぱり、抱けないんだ…」
「朝美…」
「もう、いい!」
朝美は、一瞬、俺の力が緩んだスキに
俺の腕を思いっきり振り払うと
走り出してしまった。
「朝美!待て!」
その時…キキィーーーブーーー!!
交差点から
朝美の目の前に
車が突然、現れた…
「朝美!!」
俺は、気づいたら無意識に走り出していて
朝美の腕を掴み、後ろに一気に引っ張った!!
「キャーーーーー!!修司!!修司!!修司…しゅうじ…しゅうじ……しゅうじ……」
朝美の俺を呼ぶ声だけが…
俺の頭の中で何度も繰り返し響いていた………