天使の梯子~キミとボクの未来~
「朝美、手伝って。」
オレは、なるべく普通に言った。
朝美は、オレの言葉に素直に聞いて
オレのそばまで歩いてきた。
オレは、朝美の腕をグィっと左手で引き寄せて
抱きしめた…
久しぶりに感じる
朝美のぬくもりと
髪の香りに
何度も、朝美肩に顔を埋め…
「朝美が無事で良かった…」
そう囁いた…
「修司…ごめん…あたし…あたしが…修司を…本当に…ごめんなさい…ごめんなさい…」
朝美は、涙をポロポロこぼしながら
何度もそう呟いた…
「朝美は、悪くない…悪くないよ…
朝美が生きて…怪我がなくて良かった…
朝美に何かあった方が、オレは何倍も辛いから…
オレは大丈夫だ…大丈夫だから、もう…泣くな…
なっ…朝美…もう…泣かないで……」