小悪魔†彼氏
「じゃ・・・エリーゼのためにでも・・・」
彼がそう言った瞬間、私の体の中心が疼いた。
すごい・・・彼のピアノは。
躍動感とか・・・迫力とか。
そういうものがすごく表されている。
しかも・・・とても真剣。
「・・・はい、終わりました~」
「・・・・感動した」
「まじ~?すごく嬉しい~」
橘君が笑うと、私も笑ってしまう。
彼の天性からの能力かもしれない。
すると、リビングに繋がるドアが急に開いた。
「兄貴・・・うっせぇ」
「あぁ~!?てめ、こっちはだ~い好きな彼女に聞かせてんだよ、バカ!」
橘君の・・・弟?
す・・・・・っごい可愛い・・・。
ていうか、橘君何言ってるの・・・!!
「お姉さん、このバカ兄貴の彼女?」
「あ・・・とりあえず・・・」
「・・・ふ~ん・・・よろしく」
「よ・・・よろしくー・・・」
橘君とゼンゼン性格違うじゃん!
クールだなぁ・・・。
背も大きいし(橘君と同じくらい)・・・。
「こいつ・・・あの身長で小学4年生なんですよ・・・」
え・・・
えええ!!!大きいッ!
橘君・・・は・・・そーでもない・・・(ごめんッ)