小悪魔†彼氏
「昴・・・・」
「もーわぁってるよ・・・俺なんて・・・」
「昴・・・おにーちゃんが・・・悪いんだよな・・・」
「俺は、兄貴が分かってねーところが・・・嫌なんだ」
昴は俺に背を向け、一言・・・。
「俺が望んで生まれた子じゃねーからに決まってるだろ」
俺は言葉が出なかった。
昴はそのまま玄関で靴を履き、どこかへ行ってしまった。
何だよ、あいつ。
あんな小さいときからそんなこと考えてたのかよ。
「・・・意味分かんねぇ・・・」
ゲーム機の電源を切り、俺も家を出た。
別にあいつを捜そうとか、そういうんじゃなくて・・・。
先輩に会って、このモヤモヤ感を無くしたい。