学園恋愛ネット掲示板【キューピッド】〜女子校のススメ〜
「だから、怒ってないって。
先に言われちゃったけど、聞いて。
俺も一目惚れ。
多分、チャットでしおりが入ってきたときから。会話を重ねるごとにどんどん好きになった。
今まで、顔も知らない相手を好きになるなんてありえないと思ってた。
だって、メールって人を騙せるじゃん?
傷ついてるのに無理してメールに笑顔の絵文字入れたら、相手なんて傷つけたことすら気付かないじゃん。
だから、だから、そんなすぐに騙せるような関係で愛なんて生まれないって思ってたのね?最初は。
だけど、しおりを初めてチャットで見たとき、なんでかこの子と知り合いたいってそう思ってた。
なんでかわからないけどしおりに惹かれててさ、メールを繰り返せば繰り返すほど好きになってく。
なんでかしおりは騙すことなんてしないって思ってて、正直、こんな気持ち初めて。」
まことは顔を俯かせた。
だけど真っ赤なってるのはすぐにわかる。
そっと、まことの頬に手を添えた。
なんだか無性にまことに触れたくなった。
「うあっ!!」
まことはビックリしてコチラを向くが、また溜息を吐いて、頬にある私の手に自分の手を重ねた。
「ほら……また。
しおりには調子狂わせられる。
……僕だって、正直な話、不安で一杯だったんだよ。
会って幻滅されないかって不安でしかたなかった。
自分に自信もないしさ、告白して振られたらしおりとメールできなくなっちゃうんだって思ったら、なかなか言い出せなくてさ」
「うん」
「しおりが好きだ」
真っ赤な顔をしたまことと目が合った。
熱を帯びて、少し濡れている。
「……私もまことが好き」
「本当?」
「うん」
「本当に本当?」
「大好きだよ」
「はぁ〜。よかったぁ」