学園恋愛ネット掲示板【キューピッド】〜女子校のススメ〜
「凌?」
またまた女の人の声。
「おぉ!!まりっぺ!!」
「あんた、最近連絡くれないよねぇ」
「俺も忙しいんだって!ほら!!一応学生だし?」
まただ。
また私なんていないように話が進んでいく。
「別に連絡来ないのはいいけどさ。彼女できたら教えてよ?アドレス消すし」
「おいおい。まりっぺ。俺のアドレス消しちゃうの??寂しいこというなよ〜」
「彼女できたら消すよ?じゃないと彼女に悪いでしょ??」
まりっぺさんはコチラをチラッと見た。
同情するような眼差し。
「あぁ!!莉緒は彼女じゃないから。友達!!」
はい、本日2回目のお友達宣言いただきました。
というか、さっきからなんなのよ!!
今日は私に付き合ってくれるんじゃないの?
歩くたびに違う女が集まってきてさ!
正直、楽しくも何にもないじゃん!
凌は私の他に女友達いるみたいだし?
まりっぺと遊べばいいんだ!!
「私、帰る」
「へ??莉緒??」
飲み干したオレンジジュースのカップをゴミ箱に入れ、そのままゲームセンターを飛び出した。
色んな音がしてうるさかったけど、外に出ると一瞬で静かになって落ち着く。
後ろを振り向く。
追いかけても来ない、か。
凌にとって私はなんだろう。
友達……だよね。
じゃあ私にとって凌は??
やっぱり友達だ。
「なに怒ってんだろ」
こんなの私らしくない。
こんなことで怒らないのに。
「変なの」
カバンの中でバイブが震える。
けれどほっておくことにした。
なんでかわかんないけど、そうしたかった。
私はそのまま駅に向かって、帰った。