学園恋愛ネット掲示板【キューピッド】〜女子校のススメ〜



「この……金髪の」



凌を指差すと、愛ちゃんはプリ帳を寄せたり離したりした。




「これ!!あの大学生じゃないの?」


ハイ、その大学生のそっくりさんです。




「違う。私も最初は彼とま違えちゃったんだけど、正真正銘別人。名字も違うし兄弟でもなんでもない」


「うそだぁ。同じ顔だよ?」


「でも違う人」


「え〜??」






愛ちゃんはさらに左右に角度を変え何度もプリクラをよく見た。




「世の中には同じ顔の人が3人いるっていうもんねぇ」


そうなんだ。私も改めてその本当の意味を知った。



「でも、見れば見るほど似てるなぁ〜」


愛ちゃんは昔撮った彼とのプリクラと比べながら呟いた。


でも、よく見るとやっぱり彼とは違うってわかる。







笑い方、考え方、手の動き、歩き方……全然彼とは違った。



「あんた、大学生と同じ顔だから好きになったとか勘違いしてんじゃないの?」



「す!!好きなんて誰も思ってないから!!!」


「女友達ばっかでヤキモチやいてたんじゃないの?」


「ばっ!!バカおっしゃいな!!」


「……おっしゃいなって……」





そんな事あるわけないじゃない。



私が凌を好き?


まさか、ただの友達よ。


そう、メル友の友は友達の友!!!


友達なんだから。


< 57 / 75 >

この作品をシェア

pagetop