学園恋愛ネット掲示板【キューピッド】〜女子校のススメ〜
「別れたけどまだ好きで、でもどうしようもなくて……そんな時に一杯女の子と知り合ってよく遊んだりもしたけど全然満たされなかった」
一生懸命話そうとしてくれてる。
凌は自分の傷を話そうとしてくれてるんだ。
やっとそのことに気付いた。
「でもさ、俺と同じように引きずってる莉緒を書き込みで知って傷の舐めあいっていうのは変かも知れないけど、莉緒とメールしてたら嬉しかった」
私にとって凌とのメールが支えだったように、凌にとっても私のメールはそうだったんだ。
「ずっと一途に想ってて、いつの間にか俺のことも見て欲しいなんて思ってた」
凌は真っ直ぐ射抜くようにこちらを見る。
金縛りにあったみたいに動けない。
すっと凌の腕が伸びて背中に回される。
いつの間にか凌に抱きしめられていた。
「莉緒、好きだ」
ドキドキドキドキ。
耳元で囁かれて、ジュッと心の奥が熱くなる。
「会わないなんて言わないでよ」
泣きそうな声が耳に残る。
『うん』
その言葉が言えたらどんなに楽なんだろう。
このまま凌の匂いに抱かれていたい。
「ごめん……変な事言って」
離れていく凌の体温。
寂しい。
離れたくない。
「凌????」
ズキっ!!
まただ。
また女の子の声。