その手に触れたくて
購買に行って、いつものメロンパンをゲットした後、中庭のいつもの場所のベンチで食べた。
あたしがいつもと違うって事を分かっていながらも、夏美はそれについて何も話してこない。
今日は来て即行、隼人の会話で持ちきりだったから、夏美はあえてそれには触れずに避けていてくれているのかも知れない。
いつもより長い長い残りの時間を過ごした後、あたしはそそくさと学校を出た。
家に帰っても、ただただ思う事は隼人の事で、何で来ていないのかそればかり不思議になる。
だからと行って、学校に来ていてもあたしは困る。
会わせる顔がない。
嫌な事とか悩んでる時こそほど時間って経つのがもの凄く長くて、それだけでも頭がまいってしまう。
それから何日か隼人は学校を来る事はなかった。
そして久し振りに会ったのは1週間近く経ってからだった。